個人再生への道のり~はじめての相談~
弁護士さんに相談
嫁に借金の存在を知られ、洗いざらい打ち明けた私ですが、とりあえずこれからどうしようかと悩み、嫁と一緒にインターネットで下調べを始めることに
調べていくと多額の借金で悩んでいる場合は
・自己破産
・個人再生
・債務整理
この三つが主な選択肢となるようです
しかし素人が調べても何が1番良いのか悩んでしまいます
となれば弁護士さんに話を聞くのが1番早いと言う事となり、早速借金問題に強そうな弁護士事務所を探すことにしました
まずは初回相談無料の事務所から
弁護士事務所について色々と調べてみると、相談するにも多少お金がかかるようです。事務所によって差はありますが大体
30分…5000円
60分…10000円
といった感じが多いです。
借金もあるのに相談だけでお金がかかるのはちょっと…と悩んでいました。
しかしよくよく各弁護士事務所の説明を読んでいると
「借金問題のご相談は無料」と記載されているじゃないですが!
まさか、最初は無料で後から請求が!!なんて心配もありますのでとりあえず電話で確認することにします。
ハイ!○○弁護士事務所です!
あの~借金が多額に膨れ上がってしまい、自己破産や個人再生を検討しているんですが、相談は有料ですか?
ご安心ください!借金に関する相談は無料ですよ!
時間制限はあるんですか?
特に時間制限は設けていませんので、安心してご相談ください。ご来社される希望日がありましたら受け付けますよ。
じゃあ○月○日の午後3時からお願いできますか?
分かりました!ではそのお時間でお取り致します。
あまりにもあっけなく相談の予約ができてしまいました。しかも相談は無料というのは本当でした。
緊張の初相談
ドキドキのまま当日をむかえ、かなり緊張した面持ちで弁護士事務所にやってきました。弁護士事務所に行くのは当然のことながら人生初!
事務所入り口にある電話で名前を告げると、個室に案内されます。
事務員の方からまずは現在の借用情報及び個人情報を記入するようにと用紙を渡され、終わり次第卓上の電話から内線をかけて欲しいとのことでした。
おそらく他の依頼者と鉢合わせをしないように完全に隔離しているのでしょう。でもその心遣いがなんともありがたいです。
所定の用紙に必要事項を記入し、内線にて完了の旨を伝えると、しばらくして弁護士さんが入室してきました。
はじめまして!弁護士の吉永です(仮名)。今日は借金のご相談ですね。
ハイ…。
ご記入していただいた内容を確認するして見ますと550万ほどですね。
ハイ…。
この金額ですと債務整理より自己破産か個人再生になりますね。ちなみに車のローンはありますか?
えっと…あと90万ほど
では奨学金などはありますか?
あっこの前確認したらちょうど100万ほど残っています。
車のローンも奨学金も借金ということになりますので、ざっと計算しますと利子込で800万円前後ですね。
(そんなにいってたんだ…)なんとかなりそうですか?
この金額になると任意整理では効果が無いので、自己破産か個人再生の対象になります。持ち家でいらっしゃらないようですので、自己破産が一番良いと思いますね。
そうですか。ではそれでお願いしようかと思います。
しかし問題発覚…
ちなみに今回の件は、ご家族の方はご存じでいらっしゃいますか??
ハイ。嫁には言ってあります。
そうですか。これから自己破産をするとなるとご家族に秘密にされるのは難しいと思いますので、それなら安心ですね。
ちなみに奨学金にはおそらく保証人がつくはずですが、お父様ですかね?
ハイ。おそらく父が保証人、姉が連帯保証人になっているはずです。まずいですかね?
いや、自己破産するとなると保証人がついている借入に関しては保証人へ一括請求されますので、お父様にもお伝えしておいた方が良いですね。
ええええ!実は父には今回の件は話していないんですね!
んー。自己破産・個人再生ともに手続きを始めると奨学金に関しては保証人への通知は避けれないかと…。
では手続きを始める前に、奨学金の残金を一括で支払ってしまうのはダメですか?
ご自身で奨学金のみ返済してから自己破産を始めると「偏波返済」とみなされてしまう可能性がありますのでそれは止めた方が良いです。
※「偏波返済」ある特定の債権者にだけ返済する行為をいいます。本来は債権者へ平等でなくてはならないという「債権者平等の原則」に反する行為です。
そうですか。では仮に私の奨学金を親族に肩代わりしてもらうことも偏波弁済になりますか?
それは大丈夫ですが、肩代わりしてくださった親族の方を債権者の1人にすることになります。奨学金の返済方法についても、細かな打ち合わせが必要ですけどね。
姉には今回の件を伝えてありまして。奨学金ことはまだ話してないのですが…少し相談してみます。
実際に弁護士さんのもとに行く前に姉には今回のことを打ち明けていました。姉にもお金を借りていたこともあり、今回の件は肉親で唯一話せる存在でした。
本来なら父親に真っ先に打ち明けなくてはいけないのですが、どうしてもそれができなかったのです。その理由についてはいつかお話ししたいと思います…。
もう一度検討することに
奨学金がある以上、自己破産・個人再生をしてしまうと、保証人である父に今回の件が知られてしまう。
とても都合の良い話ではありますが、どうしてもそれだけは避けたかったのです。このことは姉にも相談しており、何とか兄弟間で処理してしまいたいという意向でした。
とにかく奨学金の件を何とかしないことには先に進めないことが分かり、その点を含めてもう一度嫁・姉に相談することになりました。
本来ならすべて包み隠さない方が良いのですが、最後の最後まで悪あがきをしております。
point
債務整理をする際は、保証人・連帯保証人がついている借入に注意しなくてはいけない。本来の債務者が債務整理をすると、保証人や連帯保証人へ一括で請求が行くことになります。